遊び偏重でいいのか
「遊びをつうじて、子どもは社会との
かかわりを覚えていくものだ。」
たしかに、そのとおりです。
「どうやって、有意義な遊び場をつくっていくか」を中心テーマに、
広い庭を確保して、
昔ながらの「遊び場」を提供したり。
多くのボランティアさんを組織して、公園などで「遊び場」を確保したり。
日々、がんばっている事業所も、たくさんあります。
キッズも、室内だけでなく、公園や収穫体験に出かけるなど、
外遊びや体験活動を、取り入れています。
一方で、同じくらい、いやそれ以上に、
「学習」をテーマにした活動を、おこなっています。
「遊びだけでなく、学習を中心テーマにした事業所も、必要だ。」
そう信じているからです。
「学習を中心テーマにする」ことについて、
いろいろな批判をいただきました。
「障がい児に、短時間で学習指導なんて、ムリだ。」
「じっと座ってもいられないのに、何する気なの?」
「そんなもの、期待されていないよ。
障がい児の行き場がないんだから、居場所づくりに専念しなよ。」
「ちゃんと、現実を見なよ。」
そう批判されてきました。
でも私たちは、そういった意見には、どうしても納得できない。
子どもの可能性を奪っているのは、障がいそのものではなく、
おとなの、偏見や決めつけじゃないのか。
私たちがまず取り組むべき仕事は、
そんな偏見や決めつけから、子どもを解放することなんじゃないのか。
「現実に妥協した目標をもつ」ことは、教育でもなんでもない。
目標に向けて、現実をどう変えていくか。
そのための工夫や努力こそが、教育ではないのか。
……そう思うのです。