遊び偏重でいいのか1
「遊びをつうじて、子どもは社会とのかかわりを覚えていくものだ。」
たしかに、そのとおりです。
「どうやって、有意義な遊び場をつくっていくか」を中心テーマに、
広い庭を確保して、昔ながらの「遊び場」を提供したり。
多くのボランティアさんを組織して、公園などで「遊び場」を確保したり。
日々、がんばっている事業所も、たくさんあります。
キッズも、室内だけでなく、公園や収穫体験に出かけるなど、
外遊びや体験活動を、取り入れています。
一方で、同じくらい、いやそれ以上に、
「学習」をテーマにした活動を、おこなっています。
「遊びだけでなく、学習を中心テーマにした事業所も、必要だ。」
そう信じているからです。
「学習を中心テーマにする」ことについて、
いろいろな批判をいただきました。
「障がい児に、短時間で学習指導なんて、ムリだ。」
「じっと座ってもいられないのに、何する気なの?」
「そんなもの、期待されていないよ。
障がい児の行き場がないんだから、居場所づくりに専念しなよ。」
「ちゃんと、現実を見なよ。」
そう批判されてきました。
でも私たちは、そういった意見には、どうしても納得できない。
子どもの可能性を奪っているのは、障がいそのものではなく、
おとなの、偏見や決めつけじゃないのか。
私たちがまず取り組むべき仕事は、
そんな偏見や決めつけから、子どもを解放することなんじゃないのか。
「現実に妥協した目標をもつ」ことは、教育でもなんでもない。
目標に向けて、現実をどう変えていくか。
そのための工夫や努力こそが、教育ではないのか。
……そう思うのです。